先日「眼鏡職人になる旅」をプロデュースすべく
眼鏡職人の一日を体験してきました。
訪問先は西荻窪にある「glass工房 602」
店内にフレームを作る工房をかまえている全国でも数少ないメガネ屋さんです。
今日は一日眼鏡職人として頑張ります!
最寄駅は西荻窪。
小さいながらも個性的な魅力を持つお店が
軒を並べる街です。
お店は駅から徒歩3分。
外観はいわゆるひとつの街の眼鏡屋さんです。
眼鏡職人の佐藤八郎さん。
眼鏡を作って35年。
こだわりの眼鏡作りを追求している職人さんです。
眼鏡屋さんの朝は「眼鏡拭き」からスタート!
500本近くある眼鏡を丁寧に拭きながら
佐藤さんから眼鏡のレクチャーを受けます。
眼鏡の材料であるアセテートやセルロイドの素材の話。
眼鏡の歴史のお話。
量販店との違いなどなど。
あふれ出る、眼鏡の知識に圧倒されるばかり。
朝からエキサイティングな体験です!
眼鏡拭きの途中には15万円もする
クロムハーツの眼鏡なんかも試着させて頂きました!
なかなかハードな横顔になりますね~!
今回は仕事旅行社のホームページを製作して頂いている
眼鏡好きのHさんにも同行して頂いたのですが
Hさんの眼鏡を見て佐藤さん一言。
「その眼鏡掛けにくくない?」
無言でうなずくHさん。
「当たり前だよー!その眼鏡、フレーム調整してないんだもの」と
おもむろにHさんの眼鏡を取上げ、調整し出しました。
Hさんの眼鏡はセルロイド製で
ヒーターで熱を加えると、面白いように曲がって行きます!
「うちの近くの店では調整してくれなかったのに」と悔しがるHさんでしたが
自分の顔にぴったりな眼鏡を装着して満足気です。
喜びもつかの間、非球面レンズ用のフレームなのに、
お金をケチって球面レンズ付けていることもばれてしまいました。
恐るべし佐藤さん!
その後は「視力検査」です。
コンピューターで測定した数値を元に、
実際の検査とヒアリングを通して、
その人の癖や生活環境を考慮に入れ
ベストなレンズを探し当てて行きます。
Hさんが見えている映像が
佐藤さんにも見えているかのように
検査をしていく姿はまさに職人技!
水晶体や周りの筋肉の働きについて説明を加えながら、
丁寧に検査をしていく佐藤さん。
まるでお医者さんのようです。
昼食をはさんで、いよいよ眼鏡職人になるべく
眼鏡作りに挑戦します。
カウンターの裏を覗くと・・・
そこには地下の秘密工房へ続く階段が!
すごー!
テンションが上がります!
地下に降りると、所狭しと並べられた道具の数々。
お店の外観からは想像がつかない空間。
普通のお父さんだと思ってたのに実はFBIのスパイだった的な衝撃でした。
まず綿から出来た「アセテート」と呼ばれる材料の中から
好きな柄を選びます。
選んだ板にデザインした形のシールを貼ります。
貼り方に悩んでいると・・・
職人には「アバウトさ」も大切だよ
と佐藤さんアドバイスを受け、思い切って貼り付けます!
通常であれば、機械で加工していくのですが
1日見習いの僕達は、そんな身分ではないため
糸鋸を使って手作業で板を眼鏡の形に加工して行きます。
切ってこすって、作業する事2時間。
なんだか、眼鏡の形になってきましたー!
仕上げは佐藤さんにして頂くため
出来上がりは2週間後とのこと。
かなり楽しみです!
製作の合間には
佐藤さんが作られた漆塗りの眼鏡を見せて頂きました。
持った質感がたまりません!
こちらは木製の眼鏡!
お値段は35,000円!
驚くほどに軽いフレームです。
個性的でいて魅力的なフレームの数々。
佐藤さん曰く、人に誘われて入った眼鏡業界。
35年続けられたのはやはり眼鏡作りが「面白かった」からだとか。
また、眼鏡作りには「感性」がとても大切で
長い間眼鏡を作っていると、その人に似合う眼鏡が瞬時に分かようになることや
自分の納得できる眼鏡作りを追及しているが
中々納得できるものには行きつかないことなどを作り手の話を伺いました。
佐藤さんの眼鏡愛は深いです。
1日の最後には、金属製の眼鏡を作りたいあまりに購入した
レクサス並みの金額と噂のレーザー照射機を操作してみます。
レーザービームにテンションが上がるHさん。
ここは眼鏡屋さんですよね。。。
眼鏡職人でありながら、眼鏡フレーム製作に留まらず
レンズを入れ、掛け心地を調整し、お客様にお渡しするところまで
一環している佐藤さんの姿が、とても魅力的に映りました。
自分で作った眼鏡をお客様がかけて
満足気な顔をされるのを見るのが何よりの喜びなんだとか。
ものづくりの仕事ってやっぱり良いですね。
佐藤さん本当にありがとうございました。
「眼鏡職人になる旅」は今秋商品化予定です。
お楽しみにー!
「glass工房 602」のサイトはこちら
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